■ ぱくりのお気に入りお宝集 ■ ◆オリジナル作品シリーズ◆
Indigo blue
作:企てる造 作品40 Indigo blue 投稿日:2003/05/24(Sat) 20:36 Back Top Next

Indigo blue


急な驟雨で地下鉄の入り口に人並みが押し寄せていた。

われ先に、濡れまいと雨音と靴音が街の騒音をもかき消していた。

私は、会社帰りにデパートで夏物のスーツを新調し、歩いていた時だった。

何処かで、雨宿りでもと考えた。

すかさず、ストレイトコーヒーが美味いショップがデパートの裏にあるのを思い出した。

店先で濡れた頭と顔をハンカチで拭い、いざ入ろうとした時。

背後からぶつかるように飛び込んできた者がいた。

振り返ると、リクルートスーツらしきいでたちの青年だった。

背中にぶつかり、青年が抱えている筆記用具が、収納されたスケルトンのファイルの留め金が外れ、あたりに零れ落ちた。

気がつくと、青年のファイルから落ちた写真を踏みつけていたのに気づいた。

「踏みつけてしまったね。申し訳ない。」
と、私は青年をねぎらった。

「いえ。こちらこそ、すみません。前を良く見てなくて。」

青年の声は快活な応え方で、彼の清々しい顔付きに合っていた。


私は、写真を拾い上げ、ハンカチで汚れを拭き取ろうとしたが、そこには懐かしい和弘と由岐子の顔があった。

セピア色に変色していた過去の片隅から、深いインディゴブルーに蘇って、私を一時の過去のせつなさへと誘いはじめた。


「ご両親かな・・・・・。」

「えっ。はい。そうです。……本当にすみませんでした。」

青年は、拭き取った写真をうけとり、ぺこりとお辞儀をした。

私は、青年に無礼のかわりにと、コーヒーを御馳走する旨を言う。

とんでもないと断っていたが、私の無理やりな、必要以上の説得に根負けして、承諾した。

懐かしい顔の二人の行方を聞きたいが為に、彼らの息子である、この青年を誘った。


テーブルに着くと、好きなマンデリンのストレートコーヒーをオーダーした。青年も、同じものをと頼み、濡れた顔をハンカチで拭っていた。

眼つきは和弘そっくりであった。

彼は、私の方をちらちらと見て、目が合うと目をそらした。

「どうかしましたか。・・・」

「いえ。何処かでお逢いしたような気がして。」

「そう、何処にでもいるからね。おじさんの顔は。ハハハ・・・」

「いや、そうじゃないんです。遠い記憶に、・・・・・」


思い過ごしだろう。記憶なんて、曖昧なものだからと、話を切り替えた。

そうですねと。綺麗なピンク色の小さな口元がほころんだ。

由岐子に似てると思った。

まさに、二人の間の息子なのだろう。




しかし、こんな偶然があるのだろうか。

和弘や由岐子に街で偶然に出くわすというのなら、まだしも。

まさか、息子に出会うなんて。


「どうかなされましたか・・・」

「えっ。ああ、来たよ。コーヒー。ここのは美味いんだ。」

怪訝な顔付きに、「では。」と、カップを口に寄せて一口飲んだ。

「・・・・美味しいです。ありがとうございます。」

「良かった。喜んでくれて。」

私は、煙草を吸っていいかと彼に聞き、了承を得た。 

煙草をくゆらせながら深く吸いこむ。

淡い紫煙の向こうには、好きだった和弘に似た息子が、ゆらゆらと、座っていた。

心が落ち着いた。

「君のご両親はオジサンと同じくらいかな年齢は。あっもう直ぐ、49さいなんだが。」

「同じです。父も母も同じです。いや、オジサンと。あっすみません。」


「いいんだよ。おじさんなんだから。ましてや、君のご両親と同じ年齢なら。ハハハ・・・・」


それからは、両親は元気なのかとか、何処に住んでるのかとか、様々な事を聞き出した。

彼は、疑いもせずに答えてくれた。

やはり、田舎の岐阜に帰っていたのだ。




私と和弘と由岐子は大学の同学年。学部はそれぞれ違うが、マリンスポーツのサークルで気が合い、常に3人連れで行動を3年半を共に過ごしていた。

由岐子は私にモーションをかけてきたが、気がないと解かると和弘にモーションをかけ始めた女だった。

由岐子はかなりの美人だった。

電車に乗っていても、歩いていても、振り返り、見とれる男がたくさんいたし、由岐子に言い寄ってはみたものの、彼女の男のタイプは自分より強い男、もしくは自分より弱く、守ってあげたい男のいずれかだった。

由岐子の側にはいつも、強い私と弱い和弘が着いていた。

夏休みの際にサークルの合宿で南伊豆に行った時が私と和弘が最後の付き合いだった。それまでは、由岐子の目を盗んでは、和弘を抱いた。

私の身体にまとわりつくような和弘の肌に無我夢中で抱いた。

私の愛撫や、テクニックに酔いしれて、悶え泣く和弘が蒼白い雨の糸に操られて見えてくる。

女のような肌を持った和弘を私は貪り喰った。

そうさせるのも、そうしてもらうのもお互いの無言の承諾だった。

男の眼つきではなかった。いつも、妖しく、憂いを帯びて私に抱かれる和弘は、身体をくねらせ、淫らに乱れていた。

由岐子より、女だと思った。

由岐子より、性的な魅力を誘惑させる、和弘だった。



南伊豆の白砂は私たちを大胆にさせた。

容赦なく、照り返す陽がそうさせたし、海岸沿いの崖の林の中の草いきれの匂いが、不埒な思いを呼び起こしてもいた。

じわじわと汗ばむ林の中で3人は座っていた。

由岐子は和弘に、女の子とSEXしたことあるの、と唐突に聞いてきた。

和弘は、私を見つめていた。

なんて応えていいのかわからなかったのだろう。

由岐子は私を盗むような眼つきで見た。

私は、和弘の視線をそらした。

由岐子は、和弘の口に唇を寄せて目をつぶっていた。

舌を和弘の唇になぞるように舐めていた。

舌が和弘の口の中に差し込まれて行った。

和弘は、由岐子のなすがままだった。

和弘の口から唇を離す由岐子は

「綺麗ね。和君って。私より、綺麗だわ。」

私は、止めさせる事もなくその場を立ち去ろうと思った。

いや、和弘をいつまでも愛せる自信がなかったのだ。

和弘には、自分の思うが侭の性の玩具としか思っていなかったのだ。


いきなり、由岐子は怒鳴るような声で私に言った。

「何処へ、行くの。見てて、私と和君がどんな事をするのか。・・・・なんなら、あなたも、一緒にどう。」

私は、由岐子の言葉に無性に腹が立っていた。

この女は、俺に挑戦しているのだと。


私は由岐子を押し倒し、胸をもみ、乳首に歯を軽く立てながら吸った。和弘は、黙って見ているだけだった。

由岐子の女性器は溢れるくらいの愛液で満たされ、とめどなくよがり、声を押し殺す事もなく、快楽に酔いしれていた。

私は由岐子の中心に舌をあてがい、流れ出る愛液を吸う。

時折、その愛液を口に含み由岐子の口中の上から、たら〜りと垂れさせ飲ませた。


由岐子は私の陰茎に手を延ばした。

硬く熱い陰茎を手にし、口に含むものと思ったが、私の陰茎の行き先は和弘の口元だった。


私は躊躇することなく、和弘の頭を押さえ、のどの奥まで陰茎を埋めこませた。

腰が和弘の口の中で、上下に踊っている。

和弘は、いつものように私の陰茎に手を添えて、自ら口でむしゃぶりぶり始めた。


怒り狂った陰茎を和弘の口中から抜き出し、私は濡れそぼる由岐子の中に挿入させた。

これでもかと、由岐子をいたぶり犯した。

和弘は挿入口をずっと、見ていた。

由岐子は目を閉じ、喘ぎよがっていた。

私は、和弘の頭を手で寄せ、小さな口に舌を指し込み激しく吸った。


和弘のペニスも、いつしか勃起していた。

その頼りない色合いのペニスは、手にした私にピクピクと脈打ちを伝えていた。


私は、由岐子の中で爆発した。

由岐子は、熱いわ、すごいわと、声を出しながら、絶頂を迎えた。

私は、和弘のペニスを手に、由岐子の中に入れさせた。

由岐子の中で放出した私の精液が、和弘のペニスを熱くオブラートで包んでいるような気がした。


私は、和弘の背後に回り、和弘のアナルをむしゃぶり、舌先を這わせた。指を一本、2本、3本と徐々に挿入していくと、いつものように和弘は女みたいな声を出し、尻を突き出して、私を求めた。


唾を吐き、未だ萎えぬ陰茎になすりつけ、和弘のアナルに亀頭をあてがった。

音もなく、にゅるにゅると陰茎が埋め込まれていくと、和弘の腰を掴み、腰を激しく打った。

そのたびに、由岐の子の中に挿入された和弘のペニスも由岐子をよみがえらせ、淫らにさせていく。



和君来て〜。いのよ。出しても。可愛いっ・・・・和君〜

由岐子は和弘に声をかけながら、和弘の背中に手を廻した。

私も由岐子の上に倒れこむ和弘と共にのし掛かり、和弘のアナルの奥深く射精した。和弘も私の射精と共に、由岐子の中に放出した。

和弘が射精した時のアナルが、私の陰茎をギュッギュッとしまるのが伝わってきた。


ことが終わり、何事も無かったかのように仲間のところに戻った私たちは、それからお互いに話す事もなく、短い夏の終わりと共に離れていったのだ。

蜩の泣き声だけが耳に残る夏だった。


それから後、私は和弘の学部に行き、彼がどうしてるのか行きつつ、確認をしたのだが、私を避けるように駈けていく和弘の姿があり、由岐子もサークルに出てくることもなく、卒業していった。

せつなく深いインディゴブルーの色が私を後悔の渦に巻き込ませていった。



そして、今。

私は27振りに和弘の様相を持ち合わせた息子と偶然にも出くわし、目の目に和弘の面影を見出していた。

和弘に負けぬ美貌の青年である。顔の色艶、触れぬまでもない。見ただけで、解かる透き通るような肌だと解かる。


私は、和弘の息子を見つめながら、勃起していた。

私は彼に、ガールフレンドはいるのかと、わざと聞きだし、いないことをはきださせた。

彼と話していると、和弘の感覚と同じのような気がしてきた。

会話の内容、言い回し、チョッとした仕草。

和弘に話し掛けるように話せば、和弘が話し返すように話すのだった。


「不思議ですね。」

「何がかね。」

「オジサンと話してると、以前から知り合いみたいな気がするんです。何故だろう。」

「そうか。じゃ、きっと、前世で遭っているのかもだ。アハハハ・・」

そう言うと、彼は口元をほころばせ、優しい眼を向けていた。



時間はあるのかと聞き、食事に誘う。

「心配しないでいいよ。オジサンのおごりだ。」

彼は私の気安さと信用もしてくれ、ショップを後にした。

行きつけの料理屋で、酒と和食を食べ、話も段々となれてきた彼は酔いも手伝ってか、足元が危うくなってきた。

下宿先のマンションは世田谷だと言っていたことを思い出した。

彼にタクシーで送る旨を伝え、乗り込んだ。

目が空ろになっている彼を起こしながら、どの辺りなのかと聞き出す。

言葉もろれつが廻らなくなってきてる。


急に、この辺り、と運転手に声をかけた彼は、けだるいのか身体を寄せて降りようとしている。

「おいおい。待てよ。おじさん。料金払うから、待て。」

料金を払い、彼を抱えながら、降りた。

彼は酔っていても、自分の家はわかるようだ。次の角を右に曲がり、5軒目だと言った。



5軒目の所に彼の住む、マンションがあった。学生や独身者が主体のワンルームマンションだろう。

[308 木田和岐]

まさしく、和弘と由岐子の名前から付けられた名前だった。


「おい、君。大丈夫かい。悪かったね。おじさん。無理に誘って。」

「・・・・だ、大丈夫・・・で・・す。3階ですから」

二人乗れば狭いエレベーターで昇り、ドアが開いた。

「308号ですので・・・」

と、相変わらず、私に抱きかかえられながらも、毅然と話そうとする彼だった。若いのに、しっかりしていると思った。

ここです、と、鞄からキーを取り出し、開けて欲しいというので、カギを受け取り、ドアを開いた。

暗闇の部屋に外の灯りが差し込み、整理された部屋が目に映った。


何故か、もの悲しく思えるのは何故だろう。

彼の部屋を見て感じるのだ。

もっと、若者らしくごちゃごちゃに本やビデオ、CDが辺りに散らかっていてもおかしくないのだが。


「おじさん。お茶でも入れますから。狭い所ですが」

「ああ、すまんね。申し訳ない。」

靴を脱ぎ、あがってくださいと言う彼は、灯りを点け窓際に座り、
手を合わせていた。



「おじさん。僕の父と母です。僕は兄弟もいない一人息子なんだ。」

見ると、白木のデスクの上に、和弘と由岐子の位牌と写真が置かれている。

「僕ね、就職できたら父と母の仏壇を買うんです。高速道路で事故に遭い、去年の夏、他界したんです。」


私は呆然としていた。

そして、彼を引き合わせたのはまさに、和弘と由岐子だと確信したのだった。どうりで、彼が若者らしくない、落ち着いて見えた訳がわかった。



私は、写真の二人に話し掛けた。

(恨んでもいない。悔んでもいないよ。素晴らしい息子だね。上出来だ。ありがとう)

私は涙が止まらず、いつのまにか、和岐君を抱きしめながら、嗚咽と共に泣きじゃくった。

「いい子だ、君は。いい子だよ。」

和岐君は訳がわからないふうで、いつしか着替えもせず横になっていた。


私は、和岐君の唇にそっと、キスをした。

和弘とは違う感触の唇が動いた。


「お父さん。」

閉じる目頭に涙が溜まっていた。

寝言だった。


私は深いインディゴブルーから、褪せても映える清々しい色合いを感じながら、彼らの息子の寝顔をいつまでも見つめていた。



企てる造 > 相変わらず誤字、脱字、すみません。 (5/24-20:41)No.304

Angel pakuri > くそっ!この忙しいのに、タイトルIndigo blue に惹かれて最後まで読んじまった。……おいらのてる造おじさまってば、なんか吹っ切れてまんな。ええやん、これ!ここんところの書き下ろし粒が揃ってまんな、△出会いの部分での青年のセリフに「おっさん入ってる」のが気になった。△なかほどのSEXシーンは好き嫌いが極端に別れるところだが、なんでもありのおいらには大受け、絶妙なさじ加減が味わえた。ごちそうさん。 ああやべぇ!管理人としてAngel pakuiさまは原則、レスをつけないって決めてんのに、すっかり嵌って書き込んじまっただ、おいらってば、もしかして、ほんに、てる造おじさまに掘れてじゃなかった惚れてる?ハタ坊ちゃんが喰った後のフランクでもいいぞ、喰ってみたいかぁ?   仕事しよっと……とっとこ、ハムハム (5/26-11:03)No.308

> 中身が濃いですね。ストーリー展開だけで済ますのはもったいない気がするのだけど…… (5/27-18:02)No.309
> すみません。◎◎入れるの忘れてました (5/27-18:03)No.310

企てる造 > ぱくちゃん、玄さん、アドバイスありがとうです。 (5/28-21:11)No.312

通りすがりのリーマン > たまにしかアクセス出来ないのですが。てる造さんの新作が楽しみです。今回も、物語性があって、大好きです。 (5/28-21:36)No.313

binbin > ご無沙汰していたら、いつのまにか、こんな読み物が投稿されていたとは。さすが、パクリさんのホームページという気がしました。企てる造さん、ありがとう!書き流し、読み流しにはもったいない、この内容はもっともっ詳細を読んでみたい。◎◎◎ (6/10-15:08)No.315




   indigo blue  続編 罪と罰投稿者:企てる造 投稿日:2003/07/12(Sat) 14:00 No.325
いつのまにか、雨も上がっているようだった。

カーテンの隙間から見える東の空が白々としてきた。

朝靄の中で、街が深いマリンブルーの海の底に入り込んでいるようだった。


相変わらず、和岐君は寝息を立てていた。

整った顔付きは母親の由岐子にそっくりで、どこか、きつい顔付きでもあるが、意思の強さを表している。


和弘と由岐子の写真に目を移した。

「いい子だね。君達の育て方が見えてくるよ。」

二人が和岐君を私に引き合わせたのだと、確信していた。

学生時代を今更後悔しても仕方ないのだと思えてきた。
むしろ、二人の愛情溢れたであろう、和岐君への思いが今、喜びに変えられている自分に胸を撫で下ろしていた。

未だ可愛らしい少年の寝顔は、私にとっても、いとおしく思えた。

そんな、和岐君の寝顔を見ながら、私はいつしか和岐君の側で添い寝をしてしまっていた。

胸の辺りに、重たさを感じ目が覚めた。

和岐君が私の胸の辺りに頭を乗せ、身体にしがみ付くように寝息を立てている。胸毛に手を添えて、体臭を嗅いでいるようにも見えた。

頭を上げ、顔を見ると、夢を見ているのか根頭に涙が溢れている。


どうしたものかと思ったが、私も目をつぶる。

和岐君の髪が鼻腔をくすぐると、シャンプー剤であろうマリンムスクの香りがした。

深い哀れみの香りに思えてならない。

私は、ふう〜と深い溜息をつくと、和岐君が目を覚ましてしまった。

気がついたように、私に顔を向け言った。


「ごめんなさい。・・・・・お父さんの匂いがして・・・・懐かしくなって・・・・・」
と、恥ずかしそうに言った。


「光栄だなあ。君のお父さんみたいに立派な人間じゃないけど・・」

と、言う私を和岐君は見つていた。

ごく自然に、自然な思いで、私は和岐君の唇に口を寄せた。

柔らかい、ピンク色の唇に舌を差込み、舌と舌を絡ませ吸い上げた。
唇に舌を這わせ、軽く噛むと抵抗する事もなく、私の首に抱きついてくる。

「僕、こんな事初めてなんです。」

目を見つめ、任せろとばかりに目で訴えた。

和岐君は目を閉じる。

私は、唇に舌を這わせ口中に舌を滑り込ませた。

彼の唾液を飲み、首筋と耳に舌を這わせると、熱い吐息が私の頬をかすめた。

シャツのボタンを外し、滑らかな肌を指で弄り、乳首へと舌を這わせ、舌先で吸い舐めた。
片手は、スラックスのベルトを外し、足の指で挟みながら、降し脱がした。

彼の下着の中のペニスは熱く、硬くなり、上にカーブを描いて反り返って収まっていた。

ゆっくりと、下着を脱がし、プルンと飛び出したペニスを口に収めた。

ゆっくりと、上下にストロークをすると、くねくねと腰をよじらせ、快感の声。

アア、う〜ん。アウっ・・・・・

私の愛撫で燃え上がる、少年のような身体が熱くよじれていた。

足首を持ち上げ、臀部を露わにさせ、双丘を舌先で愛撫すると、声は、一段と高く張り上げた。

父親の和弘もそうだったと、思い出していた。



「今度は、息子にまで、手を出すのか」

和弘の声が聞こえて来た。

私は、頭の中で言う。

「違う。そんなんじゃない。お前の息子がいとおしくて。お前の息子だから。お前を本気で愛してたよあの頃は。」


そうなのだ。

和弘が女であったなら、俺が和弘に子供を産ませたかもしれない。俺達の子供だ.この子は。

理屈に合わない、自分本位な考え方で、和岐君に和弘を見ているのだった。

許してくれと、心で念じていた。しょうも無い奴だよ俺は、と。


和岐君の秘膣にブチュッと舌をあてがい撫で廻し、舐める。

女のように身体がくねらせながら、亀頭の先が濡れていた。

吸い付くように舐め上げると、頭をふりながらも尻を口に押し付けてくる。

意を解して、激しく速く舐める私は、一匹の野獣になっていた。

和岐君のペニスに手を添え、上下に扱きながら長い間、秘膣を舌を遊ばせた。

私は、69の姿勢で和岐君の口に怒り狂った陰茎を持っていった。恐々と私の陰茎にぎこちなく手を添えてきた。

彼の目の前に、雄々しい、大人の黒光りした陰茎はどう見えているのだろうか。

私は自分の陰茎を握り、和岐君の口中に収めようと腰を埋めた。

むせながらも、私を気持ちよくさせようとしているのだろう。私がしたように根元まで、咥えこみ顔を上下に振る。
私も、和岐君のペニスを咥えしゃぶる。

お互いに、張り詰めた棹。

充血した血管の流れが脈打ち始まろうとしている。


「和岐君。出していいぞ。おじさん。飲んであげる。」

「おじさんも、出して。僕、飲んでみる。」

私と、和岐君は互いの棹を手で扱きながら咥えている。

和岐君の熱い精液が私の口中に流れこんだ。

私も、和岐君の口中に多量の精液を放出した。

「おじさん・・・いっちゃう・・・・いくっ・・・あうっ・・」


「あっ、イクっ。和岐君。・・・・・」

私は射精しても、未だ陰茎がヒク引くと唸りをあげていた。

和岐君の口中から陰茎を引き抜くと、顔の方に向き直し、口端から零れ落ちている私の精液を舌先で舐め取った。

舌先で、和岐君の唇を割り開けて、舌を絡ませ互いの精液を味合った。

口中の隅々まで、互いの精液の香りが残る事も無いくらいに、舐めつくしていた。




「ごめんよ。こんな事して。」

首を横に振りながら、

「おじさん。かっこよかったよ。男らしくて。僕とは違う体してるもの。毛深くて、逞しかった。」

「君も可愛かったよ。素敵だったぞ」

和岐くんは顔を赤らめながら、疲れたのか私の側で胸毛を弄りながら、いつしか寝息を立て始めていた。

可愛い寝顔だった。起こすのが可哀相だった。


私は、名刺に家の電話番号を書き込み、枕もとにそっと置きかず岐君に軽いキスをして、部屋を出て行った。



それから、私に連絡は来なく、5日後かに電話を入れてみた。

夜になっても、帰っていないのだろうかと不安にかられ、休日に和岐君の部屋を訪ねた。

部屋を訪ねると、ネームプレイトは、氏名が消された跡があり、私は階下の管理人室を訪ねた。


「もう、4日前に引越しをしましたよ。もしかして、中河さんという方では・・・」

そうだと応えると、

「これを、預かっているのですが。」

と、封筒を渡された。

封を切ると、何枚かの便箋が折りたたみ、入っていた。


おじさん。ごめんなさい。黙って、引越しをして行くことを許してください。

父と母の葬儀の際に母方の叔母が来ていて、僕に言ってた事がありました。僕は、父の本当の子供じゃなく、母が大学の時に本気で愛した人の子供だと。父がそれをわかっていて、母と僕を受け入れたのだと、初めて聞いたのです。

おじさんの名刺の苗字と、叔母の言っていた本当の父親の苗字が一緒なので、驚きました。
叔母は、一度だけ中河遼一さんという人に東京でお会いしたと言ってました。
母に子供ができていることは知らないでいることだろうとも、言ってました。

おわかりですね。僕も、驚きました。

だから、おじさんは父と母の写真を見て、驚いていたのですね。だから、僕に優しくしてくれたのですよね。

おじさんも、僕を父と母の間に生まれたと思っていたのでしょうね。

僕は、おじさんが父親でない事を願います。

親子で、あんな事をしてしまったのですから。

でも、僕のお父さんであったとしても、僕はそれでもかまいません。


どちらにしても、僕がもっと、大人になって、成長した僕を見て欲しいのです。だから、それまでは遇えないと思いました。

笑顔で、おじさんに会えるように、頑張ります。


和岐     おじさんへ



私は力が抜け、座り込み嘆き、叫んだ。

和岐・・・!



夏の深く、悲しいインディゴブルーの夕闇が辺りを染めていた。


     完


ひとくい7 > し、渋いっすね〜。見習わないと。液っぷりも。 (7/14-20:09) No.326



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