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美容師の技 第2部
  アライグマさん  作者による加筆・修正版  Back Top Next



美容師の技 第2部

 窓ガラスに浮かび上がる「Merry Christmas」の文字。周りを囲むようにして散りばめられた雪の結晶は、輪郭をおぼつかせながらお店に色を与えている。この時期になると、どのお店も同じようなディスプレイでお客を待ちわびていて、親父の経営する美容院も例外ではなかった。
 今の会社に就職してからというもの、一月として散髪屋に通う足を空けたことはなかった。振り返って見れば、これも大事な仕事の一つに思えてくる。お客様の購買意欲を沸かせるのは、理路整然とした身だしなみと笑顔が大切と何度も聞かされた入社当時の研修の情景が今でも頭を離れない。この連休を使って散髪屋にいこうと思っていた矢先、俺は親父と出会った。
 時間とともに益々冷たさを孕んでゆく冬の夕暮れ時。昨夜受け取った名刺に導かれて、俺は親父の店の前に立っていた。

 「おぉ。いらっしゃい。もうすぐ終わるから、ちょっとそこに掛けて待ってて」
 扉を開けた俺に振り向きざまに一言声をかけると、親父は再びミディアムヘアーの女性に目をやり、器用にブラシとドライヤーを当てて軽いカーブを創っていた。
 身だしなみはきちんとしなければならないものの、洒落っ気が全くなかった俺は、今まで散髪屋で十分事足りていたので、今日が美容院初体験となる。多少の緊張感と共に店内を見渡していると、店の奥の方で身支度を整え、タイムカードらしきものを押している女性がいた。きっと親父の店の従業員なのだろう。店内には至る所に女性のポスターが掲げられ、販売用の美容用品が棚という棚に押し詰まっていた。車窓から街を眺めていると何件もの美容院が目に入ってくる。白と黒を基調にシンプルに納められた作りのお店を多く見かけるなか、親父の店は最近乱立している美容院とは少し雰囲気が違っていた。築二十数年というお店。ベージュの壁の色は、ひょっとしたら年月を重ねて出来た空気の層の色なのかもしれない。店内を見回しながら、巡る思考で何分費やしたのだろう。気付いた時には、気持ちのよい微香を残しながら、先ほどの女性客がすれ違いざまにお店を出てゆく所だった。
 「はい、お待たせねっ」
 親父は店の看板を照らすライトのスイッチを消すと俺に呼びかけた。名刺によると閉店は確か7時だった。俺は慌てて腕時計を傾けて時間を確認する。6時を少し廻った所。
 「今日はもう予約もないし、この時間に飛び込みの客はないから気にしなくていいよ」
 俺の行動に気を遣うかのように、先客を扱っていた時の真剣な眼差しとは打って変わって、目尻を下げて笑う親父がそこにいた。

 ジャンパーを壁のフックに掛け、鏡の前の椅子に腰掛けようとする俺に、親父が間髪入れずにまた口を開く。
 「先に髪を洗うからこっちに来て」
 言葉の意味を半分理解できずに、親父に促されて歩いていくと、洗髪台が2つ、それに対して背を向けた椅子が2台設置してある。
 店の中程には、入り口のウィンドウと水平になる様に、腰の高さほどの本棚が置いてあり、その上には大きなフレームに入ったポスターが飾られていた。洗髪台はその奥にあり、道を流れている人々の視線を遮っている。青く輝く地球を抱えた真っ白な虎が、道行く人々をじっと見据えていて、その愛くるしい表情は時折人々の流れを止める程だった。それでも人々はクリクリした虎の瞳に注目するばかりで、フレームの隙間から見え隠れする洗髪台までは視界に入れる余裕もない。親父がそこまで計算していたとは思えないが、今にでも枠から飛び出してきそうなホワイトタイガーが、洗髪されるお客のプライバシーをしっかり守っている様であった。

 「美容院ははじめて?」
洗髪台に背を向けて設置してある椅子を見て、キョトンとしている俺に親父が問いかけてくる。
 「あ、そうですけど・・。この椅子回転するんですか?」
俺が何を勘違いしてるかを、親父はすぐに飲み込めたようだった。
 「女の人が、前かがみで髪を洗ってみ?顔を上げた時にゃ・・・お化けだろ?」
 「そうか!化粧が落ちちゃうんだ」
 親父のセリフに声を出して笑った。もちろんその中には、いい大人がこんな単純な事にも気付かずにいた自嘲的な笑いも含まれていた。
 俺が椅子に腰を掛けると、親父は足下にあるスイッチを踏んだ。にわかに上昇しながら背もたれが角度を広げてゆく。日頃、床屋で髭を剃ってもらう時の記憶で、椅子の挙動には驚きもしなかったが、あの親父の顔が俺の目の前に来ると思うと、一瞬体温が下がる様な思いをした。それでも、そんな思いも取り越し苦労で、親父は長方形のハンドタオルを3つ折りにすると、そっと俺の顔へのせてくれた。奪われた体温が戻ってくるような思いがした。

 洗髪台の少し窪んだ所にちょうど首が当てはまるようになっている。俺はそれに頭の重さを預けながら、体温より少し高めのシャワーを浴びていた。女性客を扱うせいか、親父の手はとてもマイルドに俺の頭皮を刺激してくる。全てのフケを根こそぎ落とすような手荒なシャンプーしか受けたことのない俺にとっては、その心地良さが頭の先から全身に染み渡ってゆくようであった。その心地よさが引き金になったのか?俺は顔に掛けられたタオルで光が遮られている暗闇の中で、昨夜の親父の話を思い出していた。
 親父が若い男にするサービスって何だろう?答えを聞くこともなく別れた俺の頭の中に再び妄想が飛び交い始めていた。親父の艶めかしく、心地よく毛の隙間を通ってゆく指の感触が想像力に拍車をかける。押さえようとすればするほど、加速して沸いてでてくる卑猥な情景に、俺の股間はどんどん血液を貯留し始めていた。俺の愚息が頭をもたげた所で、履いていたのがGパンならさほど目立つことはなかったのかもしれない。けれど、今日履いてきている綿のパンツでは、さすがにそうはいかないだろう。
 俺は白いタオルに反して、その下で顔を真っ赤にしながら、親父が充血した俺の魔羅に気付かない事だけを祈っていた。

 「どこか、かゆい所ある?」
 突然の親父の声に、俺は体を強ばらせてしまった。
 「い、いや、別にありません」
 緊張のあまり萎縮してしまった声は、顔の前のフィルターを通り抜けられず、親父の耳まで届かなかったのかもしれない。タオルで放熱の場を失った俺の顔は異常な程熱い。
 この俺の不自然な対応が、張った股間を親父に気付かせてしまうかも、、そう思った時にはもう遅かった。
 「ここ、かゆいんじゃないのか?」
 手のひらについた水分を落とす為か、しばらく俺の頭を離れた親父の手は、俺の返答を待つまでもなく、盛り上がってしまった股間をさすっていた。
 「あ、あぁ」
思わず漏れてしまった声も、未だ頭に振りかかるシャワーの音でかき消されてしまう。
 「かゆい所は、人にかいてもらった方が気持ちいいだろ?」
 たとえ目の前は真っ暗でも、親父の顔は容易に想像できた。俺の股間をさすりながら、極限まで垂れ下がった目尻で俺の方を見ているはずだ。SEXはおろか、仕事の忙しさでここ2週間位は自分でさえ息子をいじっていない。そんな息子は俺の意志とは裏腹に、十二分に性感帯として機能してしまっていた。何度となく上半身を起こそうと決意しても、その寸前にいつも甘い痺れが股間を直撃して、意志を喪失させる。
 シャワーを浴びている頭を起こせば、水浸しになってしまうから、、、。親父の洗礼に素直になりきれない俺のプライドが妙な責任転嫁を始める。結局、体には逆らえず、俺のベルトとズボンを下げてゆく親父に素直に腰を少し上げて応えてしまっていた。
 親父の荒い息が俺の太腿を撫でてゆく。太腿の付け根、袋、竿と時折ピンポイントに感じていた舌先は、次第に卑猥な音を立てながら下半身を中心に這いずり廻っていた。太腿、蟻の戸渡り、左右の玉と竿を丹念に舐めあげながらも親父の舌は、決して亀頭までは達する事がなかった。
 前も後ろも、俺の思いはただ一つ。親父の口でただパクリとくわえてもらいたいだけ。本当に俺の頭の中はただその願い一つになっていた。竿へと舌が運ばれる度に、俺の魔羅は痙攣を起こすように脈打つ。親父の鼻や頬を押し込める様に躍動する俺の魔羅は、今にも親父の口元へチュルンと入り込んでしまうようだった。
 核だけは決して攻めない親父の執拗な口撃に、俺は息を荒げていた。例えていうなら足の裏をくすぐられて、上半身を身悶えさせながら堪えている時のような、そんな息苦しさを感じていた。身悶えする俺の姿をしばらくの間親父は楽しみ、そしてようやく俺の愚息を呑み込んでくれた。親父の生暖かい感触が、俺の脳天を直撃する。空腹であればあるほど流し込む飯が五臓六腑に染み渡るように、主人にさえ約半月もほったらかしにされ、尚かつ親父の執拗なジラシに耐えかねた俺の魔羅は敏感になりすぎていた。
 「あ、あっ。あー」
 プライドはどこえらや、、俺は親父のディープストロークを受ける度に、惜しげもなく桃色吐息を漏らしていた。親父の舌使いは赤子を撫でる母の手の様に優しくて、極楽浄土の気分を味わわせてはくれても、決して昇天までは導いてくれなかった。
 ―あぁ、このままイってしまいたい。
 そんな願いも聞き入られる筈もなく、親父は淡いストロークを続けながら手のひらを腰、腹、胸へと北上させてくる。絶頂こそ迎える事はないが、魔羅以上に感覚神経が密集している俺の乳首。親父の湿った指の腹が、乳輪だけをなぞっている。俺がいくら体をよじっても、パイロンを巧くすり抜けていくラジコンのように、親父の指は決して乳首に触れることはなかった。
 親父のジラシに俺は陥落寸前になっていた。弧を描くように動く指先は、時々乳首を擦るようになって、時間を掛けながら中心部へと移動してくる。ようやく望みが叶えられた俺は、お乳をもらって泣きやむ子供のような心境で、親父の指と口へ身を委ねていた。上半身から受ける強い刺激は、そのまま下半身へと連動し、親父のわざとイかせない緩い口淫でさえも魔羅から淫液を発射するには十分な刺激となっていた。
 「あぁぁ、おじさん・・・。俺、イ、イきそう・・」
 けれど、親父のジラシは最後まで容赦がなかった。
 魔羅とロケットはよく似ている。形も似ているが、飛び立つ前に猛烈に噴き上がるチリと煙は、射精直前の魔羅を中心として下腹部にわき起こるあの強烈な快感のようで、そして程なくして両者は発射する。その発射までの10カウントを刻み始めた俺のロケットの緊急停止ボタンを、あの親父は平気で押してしまった。
 チュルンと俺の魔羅を吐き出すと、親父はそのまま親指と人差し指でつまむように俺の乳首を刺激し続けていた。乳首の刺激に、ヒクつく俺の魔羅。その形容を楽しむ親父の顔も、今では想像すら出来ず、親父の生かさず殺さずのテクニックに翻弄されて、俺の体は親父の分厚い唇だけを欲していた。
 ジラシからいたぶり、いたぶりから拷問。どれだけの間、悶絶する俺を楽しんでいたのだろう。
 「我慢は体によくないからなぁ。そろそろ溜まった膿を出すか?」
平然の俺が聞いたら笑ってしまうセリフにも、今は素直に頷いてしまっていた。俺は堕ちた。
 親父は俺の乳首を愛撫しながら、小刻みに舌を振動させて俺の魔羅を呑み込んでゆく。そして徐々に吸引力を強めていく親父の口の体温が俺の体を溶かしていった。昨晩のアルコールの中に身を委ねて消えてゆく氷の様に。
 「お、おっちゃん、俺、いっちゃうよ・・・」
 絡みつく親父の舌に俺は限界を感じ、遂に放出の時を得た。耐えかねただけ、そのまま膿を吐き出す搬出回数へと反映されて、俺はその度に悦楽の境地に導かれていた。あまりにも強烈な快感に体がついてゆかず、2週間分の膿を吐き出したあとでも、俺の体は何度も痙攣を繰り返していた。

(最終章へ)



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