「部長との一夜」「部長との休日その壱・弐」を読んだ後に読まれると分かり易いと思います。
部長と違う部署になり、営業会議でしか顔を合わす事がなくなっていたが、その週末、仕事が遅くなり、部長の部署を覗くと部長一人が残っていた。 真面目一本と言う感じで、小太りでふくよかな、田舎の役場のおじさん的顔(どんなんだ?)。 一緒の部署のときも猥談に入ってくるような人ではないが、私は、社内で一番仲がいいと自負している。 何度か個人的にも酒を飲んだことがあり、仕事以外の顔も知っている。 それに私は一番の営業マンだし。ウッシッシ(これは余計な話かぁ)。
「お疲れさん」と声をかけると「俺も帰るから一緒にどう?」と嬉しい返答。 いつもは電車通勤だが、月曜は仕事先に直行とのことで車で帰るとのこと。 車中で「物語だと、ココで手ぇ出してうはうはっつうことになるんだけど」などと考える。
「一杯」という事になり、私のマンションを通り過ぎ部長のマンションに車を置き、部長がよく行くと言う居酒屋へ。
少しのあいだ仕事の話をして、私の見合い話も出るが、半ば強引に「ゴールデンウィーク帰ったんですか?」と切り出す。
「一泊二日で帰った」
との返答にすかさず、
「じゃ、さっぱりして来たんですね」。
「あたりまえだろ」。
年に数回しか帰らないので、実家に帰ったときは「する」と言う話を酔ったとき聞いていたのだが、部長から直接聞くその言葉はなかなかこーふんモノ。
少し酔った勢いもあって、
「はぁはぁ、晩と朝と別れ際に?」
「そんなにできるか」。
「夜だけ」
「そんなんだろ」
とつれない返答。
その日しこたま飲み部長のマンションへ泊まることに。
うきうきしながら部長の部屋に入ったのだが、酒が強くない私はすぐに眠りについてしまった。
なんともったいない・・・・
目が覚めると6時前。
休みだが、私は一度会社に行く用がある。
部長もソファーで寝ている。
「部長、風邪引きますよ」
と声をかけ、ゆすってみる。
「んんー」と小さい声。
昨夜のアルコールが残っている私は、
「ズボンしわになりますよ」
とベルトを緩め、パンツと一緒に脱がした。
それでも寝ている。
カッターシャツ姿で、下半身さらけ出してベッドに横たわる部長はなんともいやらしい。
何かしたいが、一番の電車には乗って会社に行きたい。
昨夜、居酒屋からおにぎりを持ってきていたのだが、その包装の輪ゴムが目に入る。
私は、部長のくっつけた太ももの間から毛に紛れ包皮だけが出ているその先を、輪ゴムでぐるぐる巻きにして先を閉じ部長の部屋を出た。
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